写真がうまくなる、たったひとつの……
冴えたやりかた、かどうかわからないけど、Flickrを使い倒そう。
狙いは「撮りたい写真を探す」ことにあります。
絞りもシャッタースピードも画角も構図も感度もホワイトバランスも、すべては、撮りたい写真を作りあげるためにあります。
こうしたらプロっぽい写真になるよ、というコツが書いてある本やウェブサイトはもちろん参考になるけど、撮りたい写真がないうちにいろいろ読んでみても、そういった知識はなかなか身につきません。
目的地を決めて、そこに向かうためのルートを探し、手段を選びましょう。
そこで、Flickrを眺めてみます。
たとえば、
http://www.flickr.com/explore/
では、多くのユーザーから注目を集めた写真を探せます。右側の「Select a month」や写真の下の「More interesting bits from the last 7 days」をクリックしてみましょう。さすがに一目見て、うまいなあ、って写真ばかりです。
いろいろ見ているうちにお気に入りの写真や撮影者が見つかるかもしれません。さらに、自分もこういう写真が撮りたい、という作品が発見できたらラッキーです。
次は右上のサーチボックスに、適当な言葉を入れて検索してみましょう。そのとき、逆三角形をクリックして「Groups」を選んでおきます。日本語でもいいですが、英語の方がたくさんヒットします。
Flickrのユーザーたちは、興味のあるいろんなGroupに参加して、趣旨に合った写真が撮れると投稿しています。
じつに多彩なグループがあることがわかります。
Bubbles,Lamps & Lanterns Lingering in Loneliness,Your books,Number8,T〓ren/Tore/Doors/Portals,Red Space,Early morning mist,Spin,Nice Walls......
「撮りたいもの探し」のヒントになるといいのですが。
お気に入りの写真は見つかったでしょうか。その右側に、「Taken with a ***」と撮影したカメラの名前があって、その下に「More properties」とあるのでクリックしてみましょう。撮影データが(ユーザーが公開していれば)ずらずらっと並んでいるので、自分が撮るときの参考になります。
ちなみに、Exposureはシャッタースピード、Apertureは絞り、Focal Lengthは焦点距離です。
次は自分が撮る番です。たくさん撮りましょう。ちょっといいな、と思える写真が撮れたらFlickrにアップしてみましょう。Groupにも参加してみましょう。お気に入りの撮影者は「contact」して追っかけましょう。いいなと思う写真を見つけたらコメントしてみましょう。自分のページでは自分の写真を見てくれた人の数がわかります。いい写真にはだれかがコメントしてくれることもあるでしょう。励みになって、もっと写真が撮りたくなります。
以上、写真がうまくなりたいなあ、と試行錯誤して思いいたったたことです。私自身、何が撮りたいのか、まだわかってないし。
正確には、うまい写真が撮りたい、というより、撮ってるときが楽しいことが重要かなあ、私は。別にプロでもないので、結果より過程が大切というか。Flickrを使うようになってからは、ずいぶん楽しくなりました。
デジ一で使える革のストラップ
デジタル一眼レフで使える革のストラップを制作・販売しているサイトをとにかく集めてみた。
(以下、09年08月16日に追加)
最近のほとんどのデジ一の留め具の穴がはナイロンテープを通すことを前提にした薄い長方形のスリットになっているので、クラシックカメラの多くに採用されている円形の穴の留め具みたいにリングが通せない(オリンパスのE-420だけは昔ながらの留め具を採用している。ほかのカメラもこうしてくれると、ずいぶんと選択の幅が広がるんだけどねえ)。そんな理由で、どうも革では作りにくいらしく、取り付け部分だけはナイロンになっているものが多い。
わたしは、最近α-sweetデジタルが壊れてしまったので、下取りやらキャッシュバックやらでWズームセットが5万円くらいになっていたオリンパスE-520を買ったのだけど、こいつをながめていたらどうしても革のストラップが欲しくなってAcruでラクダ革のものを作ってもらった。たすき掛けをすることはまずないから短めのでいいや、と思って115cmにしてもらったけど、それでもちょっと長い。調節して一番短くすると腰骨のあたりにカメラが来て、ちょうどいいくらい(参考:わたしの身長は約168cm)。そうすると今度は余った部分がひらひらしてじゃまなので、革紐で結んである。
それ以外に不満はなく、ときどき腕に巻き付けて使うこともあることを考えると、さらにバッファローレザーのものが欲しくなっているくらい。
革にこだわらなければ、これまで使ってきた中ではドンケのストラップがお気に入りだった。適度に細くて握りやすく、肩当ての裏にゴムが縫い込んであって滑りにくい。探してみると、ThinkTankPhotoというメーカーでも似たようなものを作っている。
ちなみに、「ニコン締め」「ニコン巻き」「プロスト結び」などと呼ばれる付け方をすると、しっかり締まるし、テープの余った部分も内側に納められてすっきりする。呼称の由来はよくわからないけど、ニコンのプロサービスにメンテに出すとこの付け方で戻ってくると聞いたことがあるようなないような。参考→http://photomic.org/031011.php、http://blog.kishin-design.com/?eid=710614
『ちりとてちん』補記
年を越さないうちに、ちょっと思いついたことをメモしておく。
キャッチコピーから、考える。適職ってなんだろうか
「自信なし。特技なし。将来の夢なんてわかんない。悩めるへたれな女の子、落語家をめざす!」というキャッチコピーがいいやね。
「やりたいこと探し」「自分探し」に悩んでいるいまの若者たちの胸を射抜いた、のであったらいいなと思う。
じゃあ喜代美はどうやって自分の道を見つけたかというと、ドラマでは「運命」というセリフも出てきたけど、ようするに、「縁」に導かれてということではないかなあ。「これも何かの縁と思って」ってやつ。もっと平たく言えば「たまたま」。
喜代美の場合は、闇雲でもいいからとにかく動いてみたら、偶然にも落語に再会したということだった。お爺ちゃんが落語を好きだったのもたまたまだし、大阪で草若に出会ったのもたまたま。「たまたま」に意味を見出したくなるのが人間のどうしようもない性分で、それを運命とか縁とか言う。
だから、「やりたいことを探さなきゃ」と必死にならずに、たまたまの人生の中で出会ったものを大切にしながら過ごしていけば、案外といい仕事が見つかったりするんじゃないかなあ。
さらに言えば、「自分に向いている」とか「適職」とかってこともあまり突きつめて考えない方がいいとも、最近思う。
そりゃあ、スポーツ選手とかモデルとか極端な才能がないと一流にはなれない職業もあるけれど、だいたいのところは、その人なりの仕事のやり方があるだけで、適性なんてものは、本当はないんじゃないか。口下手だから営業はできないけど経理ならできる、というものではなくて、ちゃんと仕事をしようと思えば経理係にだってコミュニケーション能力は必要だし、口下手なりの営業の仕方だってあると思う。
最後に喜代美の選んだ道について(注意! 以下、結末についての考察なので、ネタバレしています)
最後に喜代美は落語家を辞めて「お母ちゃん」になることを選ぶ。最終週は駆け足気味で、視聴者の腑に落ちるようなストーリーを展開できていなかった嫌いがあって、ネット上でも「時代錯誤だ」という感想が見られた。僕も最初は、うーん、という感じで素直には受けとめられなかった。でも、このドラマがこれまでもずっとそうだったように、実は複線となる出来事や台詞を拾うことができる。
別に女性の社会進出を否定するような時代錯誤な考え方のドラマでないことは、周囲の男性が落語家引退を反対したことや、清美が企業の社長になっていることからもわかる。
「お母ちゃんみたいになりたくないの!」と母の人生を否定して故郷を飛び出した喜代美が、「それがどんだけ素敵なことかわかったんや。どんだけ豊かな人生かわかったんや」という心境にいたった経緯はドラマに描かれたとおり。
ここで違和感を覚える人がいるのは、「いや、落語家やりながらお母ちゃんもやればいいんじゃないの?」とも考えられるからだろう。喜代美のそんな妄想もしてたし。
それでも、「お母ちゃん」一本に絞った理由は、「創作落語では師匠の落語を受け継いでいけないのでは」と考えていたことと、不器用だから、ではないか。
創作落語をしていても伝統を継承できないかどうかは、まあ、考え方しだいかなと思う。女性だから普通に古典落語を演じるのは難しいのは確かだけど、立川談笑さんみたいに現代を舞台に大胆なアレンジをしてる人もいるし、女性からの視点で語り直している女流もいる。「師匠の落語そのまま」は無理といえば無理だけど。
ところが、「不器用」は喜代美のアイデンティティーみたいなもんで、
喜代美「そんなこと言われたかて、気がきかへん、まわりが見えてへんというところが私を私たらしめているわけでありまして……(中略)……こないしてゴミしか見てへんで、自分の立ち位置を見失うんですなあ」(第50回)
と自分で言ってるし、師匠にも
草若「あの子は、いっぺんにあれやこれもできる器用な子やあれへんがな、な?」(第92回)
と言われてるし。
落語家もお母ちゃんも、は無理だと判断したんじゃないかなあ。まあ、なにも高座でいきなり引退表明しなくてもいいとは思うけど。やっぱり、あと一週、時間がほしかったなあ。……と考えたのですが、無理筋でしょうか?
2008年、おもしろかった本など
まずは新刊本で思いついたところから。
- 秘密のおこない
- 柳生陰陽剣 (新潮文庫)
- キャプテン・アメリカはなぜ死んだか 超大国の悪夢と夢
- アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない (Bunshun Paperbacks)
- ザ・ロード
- なぜ,子どもたちは遊園地に行かなくなったのか? (創成社新書 21)
- ぼくは落ち着きがない
- 武士道セブンティーン
- 世界の測量 ガウスとフンボルトの物語
- 〈盗作〉の文学史
- 磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ
- ウェブ国産力―日の丸ITが世界を制す (アスキー新書 047)
- 懐疑論者の事典〈上〉
- 懐疑論者の事典 下 (2)
- エピデミック
- ばす
(しかし、amazonのデータは書名がめちゃくちゃだな)今年は、荒山徹と蜂飼耳に出会った年だった。とりあえずどちらも新刊にリンク。荒山徹はまじめくさった口調でボンクラなネタをこれでもかこれでもかと繰り出す作風が癖になるとやめられない。蜂飼耳は、以前からいいペンネームだなあとは思っていたけど、今年終わりになって初めて手にした。この人のエッセイは、切れ味のよい剃刀でスッと日常風景に切り込みを入れるとでもいったらいいのか、読んでいて、ぞくり、ぞくりとさせられること多々。
旧刊では、
が印象に残っている。
マンガを読む量が増えた年でもあった。継続して読んでいる作品を数えたら20作くらいあった。お気に入りをタイトルだけ並べると『3月のライオン』『おやすみプンプン』『鈴木先生』『RIDEBACK』『麻酔科医ハナ』『私立轟高校図書委員会』『君に届け』『雨無村役場産業観光係』『深夜食堂』『ホームセンターてんこ』『よつばと!』『ファンタジウム』『もやしもん』『岳』『ハチワンダイバー』『少女ファイト』『宙のまにまに』『とめはねっ! 鈴里高校書道部』などなど、まだなんかあったと思うが、とにかく、新刊.netが便利。
見終えたときに、多幸感で胸がつまった。
動画サイトで落語の高座でも見ようと思って「落語」と検索して、違法アップされていたものに出会ったのが11月後半。あきれるほど緻密に組み上げられた脚本と絶妙のキャスティングに感嘆して、悩み抜いた末に大枚をはたいてDVDボックスを購入。それから12月にかけては、『ちりとてちん』を見てれば幸せな男になり果てて読書も進まなかった。こんなに繰り返し見たのは『ザ・ホワイトハウス』シリーズ以来。
レンタルだけど、『電脳コイル』も良かったなあ。これは去年の作品か。
PDFファイルも、一応アップ
きのうアップしたモールスキン・ポケットサイズ用の年間カレンダーと年齢早見表のPDF版もアップしました。
(でもなんか、フォントが変わっちゃうんだよなあ)
ダウンロードは専用サイトからどうぞ。
http://www.bookcharm.net/
モールスキン・ポケットサイズ用のカレンダーなど
たごさくさんからリクエストもあったので、2009年用の年間カレンダーと年齢早見を今年も作ってみました。
専用サイトがあるので、そっちからダウンロードしてください。
http://www.bookcharm.net/
PDFへのエクスポートがなぜかうまくいかないので、いまはopenoffice.org用のファイルだけです。お好きなようにカスタマイズして使ってください。今回はモノクロのものも作りました。
間違いがあったらご指摘お願いします。
「HOLD-IN」を使うといいよ
ブックマークを集めている「クリアフォルダでオリジナル手帳を作ろう」という話題について。
http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0812/03/news111.html
http://diynote.jp/
Twitterにちょっと書いたけど、LoudTwitterがうまく動いてないので、ここでエントリし直す。
いや、「HOLD-IN」という透明なフォルダを使うといいよ、と言いたいだけなんだけど。
一般的なクリアファイルより薄手だし、たくさんは挟めないのがちょと難点だけど、ホチキス止めよりはスマートなんじゃないかな。