女はよ、人前で涙なんか流しちゃいけねえんだ

久しぶりに映画で泣きそうになったよ。『下妻物語』。評判がいいのは知ってたけど、ここまで胸に迫る映画だったとは。DVDじゃなくて映画館で見てたらどうなってたか。いや「女は人前で涙なんか流しちゃいけねえ」っすよね。すいません姐さん。なに云ってんだおいら。興奮が収まっとらんな。もう、なんて力強い映画なんだろう。映像が、台詞が、物語が、プロットが、演出が、キャラクターが剛速球で心臓を打ち抜く。いや、ロココ調のロリータ命少女とヤンキーの友情物語なんていうギャグいっぱいの変な映画ではあるんだけど、ハードボイルドなんだなあ。深田恭子がなんであんなに恰好いいの?あまりに意外でしびれたよ。観客は何にも難しいこと考えずに笑って泣いてりゃいいけど、作ってる方の苦労は並大抵ではなかったろうと思わせる緻密な作品。いや、見てる間はそんなこと微塵も感じさせないけど。退屈な時間は一秒もなかった。