岐阜県美術館

昨日に続いて美術館。今日は岐阜県美術館

企画展で「いま、日本画は」をやっている。日本画というと横山大観とか菱田春草みたいなものしかイメージできなかったので、ちょっとびっくりな展示だった。岩絵具使ってれば「なんでもアリ」なのか。
印象に残っているものを羅列すると、山田毅「底引きの網」の目を射抜く鮮烈な赤、中町力「MONTPARNASSE」の変な立体感、坂本藍子「影の果て」のくらくらするような水面のゆらぎ、西田眞人「静まる刻」の既視感の後に訪れる違和感、新恵美佐子「花―1」のなんとも言えない息苦しさ……などなど。

視覚障害者に向けて、同じ題材の立体作品が展示されている絵もあって、手で触れて鑑賞することができる。晴眼者でも触ってみるとおもしろいもので、なかでも岡村桂三郎「迦楼羅 07-2」なんて作品は高さ295cm幅480cmの巨大な二枚の羽を描いたものなんだけど、立体作品を撫でながら絵を見上げると、作者の表現したかたっであろう羽のごつごつした感触が絵の大きさに増幅されて想像できるので、ちょっとぞくっとした。


企画展だけでお腹いっぱい。だったけどせっかくなので、常設展示の部屋に行ったら、日本の神話を西洋の宗教画のような手法で描いた山本芳翠「浦島図」が見られた。むかし、雑誌でちらっと見たことがあったので、ここに本物があったのかと少しびっくり(ろくに下調べもしないで行ったので)。なんとも不思議な感じの絵。